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第2章 ■ 物流改善の考え方①『企業経営から見た物流改善の必要性』

企業経営からみた物流改善の必要性

 前述のように現在、どの産業においても経営環境は厳しく、従来のような
「売上右肩上がり」の状況が容易に望めない状況であり、
今後は高付加価値の製品・サービスの提供とあわせて、
最終消費者まで十分な量の製品を安定して供給できる、
商機を逃がさない体制の整備を行おうが、
今後の企業経営の成長・発展には欠かせない条件となっていることを述べた。

特に現在は各企業が個々のビジネスプロセスの完成度はもとより、
それらをつなぐ「価値連鎖(Value Chain)」の完成度を高めることが、
売上と利益拡大に大きな影響を与えるように変化している。(下図参照)

       図②■価値連鎖における物流の位置づけ.gif

 

 そして、この連鎖をつなぐものこそが「物流」となるのである。
「物流」の役割は非常に重要になってきていることは読者の皆さんも
実感されているはずである。
ところが、この連鎖の構築・改善を考えたとき、物流現場にいる担当者だけが
問題意識を持って業務にあたってもなかなか構築・改善できるものではない。
物流を通じた企業間の連携が重要になってくることから、
経営陣が問題意識を持って臨むことが望まれるのである。

企業が利益力を向上させようと考えたとき、
すべてのビジネスプロセスの能力を高めていくことが、
最終的な企業力の向上につながるといえるだろう。

しかし、現在大半の企業は、仕入、販売、サービスなどのプロセスを強化しても、
調達、在庫管理、配送などの「物流」に関するプロセスは
実態すら掴みきれていないのが現状なのである。

これら「物流」のプロセスを改善し能力を高めていくことは、
ビジネス全体の競争力と利益創出力を大幅に高めることにつなげることが
可能になるのである。