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第3章 ■ 物流改善に必要なもの②『ノウハウ』

「ノウハウ」

◆社内ノウハウの共有化

物流改善を行うことは「社内ノウハウ」の構築をしていると位置づけることができる。
現場効率化をとっても、コスト削減をとっても、
社内で実施した改善手順や手法を蓄積することで、
その企業の物流改善ノウハウとすることできる。

もし、一つの拠点で物流改善を実施した結果成功したとする。
その改善手順や手法を他拠点に横展開することもできる。
この際、最初に行った改善よりも更に効率的に改善に着手することも可能となり、
早期に効果を得ることも可能となる。
また、改善において発生した問題点なども蓄積しておくことによって、
他拠点での改善で同じような問題が発生した場合に活用することができる。

最初から複数拠点を改善することが決定している場合、
まず1~2箇所のモデルセンター、営業所などを作り、
そこでの改善実施項目、手法、スケジュールなどを明文化し、
それらを活用してその他の拠点を改善する手法を取ることもある。
 複数拠点を同時に改善着手する場合よりも、時間を要する手法となるか、
当初の予定通り進捗できる物流改善実務は皆無に等しい。
それは各拠点にそれぞれの問題を抱えているからである。

物流改善は企業全体としての問題点を発見することにもなるため、
まず、モデルセンター、営業所の改善を徹底的に行うことによって、
その企業の代表的な問題点を抽出することができる。
それが把握できていれば、他拠点もまず着手すべき箇所が明確になっているため
行動を起こしやすいのである。
また、モデルセンターの改善を手引書として活用できるようにし、
横展開していくことによって同じような失敗をなくし、
ワンランク上の改善を目指すことかできるのである。

改善ノウハウは人にも蓄積される。
複数拠点の改善を順に行う場合、改善プロジェクトチームなどを構成して着手することが多い。
その改善のプロジェクトリーダー的なメンバーや中心メンバーを変更しないで
他拠点の改善を行うことによって、その人に改善ノウハウがつくのである。
そうすることで、改善手法やスケジュールが洗練され、
その企業にとって効率良く、最善の方策を定める力が養われるのである。

◆社外ノウハウの活用

初めて物流改善を行う企業や、様々な改善手法を用いてみたが
どうしても効果が得られない企業は、コンサルタントなどの社外ノウハウを使用することも
有効的になる。

 外部ブレーンを活用するメリットとしては、第三者の目からみた物流現場の意見一手法を
得られることである。
物流現場やノウハウは企業ノウハウであり、なかなか他社の情報を得ることが難しいのが
現状である。
様々な物流現場を見ている外部ブレーンを活用することによって同業他社との比較や事例、
自社内のメンバーでは気づけなかった問題点が抽出できることが多いのである。
当然、機密保持は大前提となる。

コンサルタントをはじめとする外部ブレーンは改善を行う際、
過去の改善事例や自分の経験をフルに活用してその企業を改善する。
そのような事例を話として聞くだけではなく、
社内で明文化して蓄積するなどの取り組みをすることによって、
社外の知識を社内ノウハウとして蓄積することも可能となる。
またそれらの他社事例は自社内における、生産改善など別テーマの改善に
活用することも可能となる場合がある。

社外ノウハウの活用としては、先進センターの見学会や、セミナーなどに
参加することも一つである。
社外からノウハウを持ち帰り、自社の改善に活かせる点を実行することで
社内ノウハウとして蓄積することが可能となる。
その際には、そのノウハウが自社の現場や改善実施項目に適しているものかどうかの
咀嚼が必要となることを注意点として挙げておく。