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第4章 ■ 物流コストダウン7つの方法『⑦支払物流費の削減』

「⑦支払物流費の削減」

最後に紹介する物流コストダウンの方法が「支払物流費の削減」である。
この支払物流費の削減は最も一般的で、どの企業でも行われている策ではないだろうか。
要は運賃や保管料の単価交渉である。

しかし、昨今物流企業は売上向上が見込めない中での競争を強いられており、
単価を下げなければ仕事が獲得できない企業も多く、
単価による物流コスト削減は限界に達している場合が多い。

そこでコストダウン策として考えなければならないのが、
第一に直接的な単価低減交渉ではなく、
運賃設定を自社の商品や物流体制に合わせた形に変更することによって
変動費化やコストダウンが図れる。

代表的な運賃設定の種類は以下の通りである。

(1)車建て(チャーター便)
(2)個建て
(3)時間当たり
(4)件数当たり
(5)重量当たり
(6)対価運賃 ※製品単価の○%を運賃とする

第二の策としてボリュームディスカウント法がある。
複数物流企業に配送を委託している場合、荷物が分散してしまっており
取引額や強いインフラを活用できないなどの点で物流会社にメリットが少ない場合がある。
その際、委託物流企業のうち優良物流企業―社を幹事物流企業として
一括集約することによって、物量をまとめコストダウンを図るというものである。
この際、配送のコースや車型、使用物流企業なども幹事物流企業が管理することによって、
より効率的な物流体制の構築を促すこともできる。
また支払物流費の額によって集中と分散を図らなければならない。
年間支払物流費が1.5億から3億円クラスであれば幹事物流会社を1社設け、集中させる。
4億円以上のクラスになれば、2社分散が望ましい。

第三の策としては物流コンペの実施である。昨今物流企業選定の際、
導入する企業か多くなってきている。
これは、従来の見積方式とは異なり、まず自社の物量や配送先などの情報を開示する。
それに対してコンペティション参加企業が
①改善提案、
②コスト(見積り)を提出してもらい選定を行うものである。

この際の注意点として、改善提案書、見積書などのフォーマットをこちらから提示し、
統一することで選定の際、判断をしやすい状態を作るということである。
また、配送以外の業務委託をする場合などは、
コストだけでなく実際に作業が行われる現場の視察を必ず行って欲しい。
物流業の現場は「ショールーム」であるため、現場を視察することで、
その企業の業務レベルや従業員の教育体制を見ることもでき、
自社の商品や業務を預けることかできるか否かを判断する重要な材料となる。

     図⑰■支払物流費の削減●P91