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第140回「ドライバーの位置付けと信賞必罰 」

卸、小売、外食などの業務や宅配を扱うドライバーの仕事は年々複雑になってきている。「きちんと届けて当たり前」の物流業が今やバーコードのスキャン、陳列、回収、カード決済など現場一戦のドライバーに多くの負荷がかかっている。
そんな中、会社の評価は皆勤手当や無事故手当など減点法に基づいた評価が彼らのモチベーションやその防御策と連動しなくなってきた。月間最優秀ドライバーや月間MVPといった加点法の評価に大きく
切り替えなければならなくなったと言えるであろう。それだけ今のドライバーの付加価値も大きくなった。またこういったドライバーを採用する基準も大きく変ってきた。


今までは実務経験重視ということで過去に物流会社を経験した人を優先的に採用したが、サービス、マナー重視となった現在では客先で挨拶がきちっとでき、細かな業務も苦にならない異業種や未経験ドライバーが重宝されている。
大手電機メーカーからドライバーの高い評価をもらっているM社はドライバー全員が日報をパソコン入力している。
控え室に設置された3台のパソコンを帰社してきたドライバーから順番に入力していく。この日報には納品先でのお客様からの要望や意見を記入する欄が設けられており、必須事項となっている。

これらのドライバーは全員が未経験者、前職がドライバーではなかったというのである。トラックに乗れる事は前提ではない。挨拶、マナーができており付帯業務を行える事がドライバーの前提となってきたのである。またドライバーの社会的位置付けを向上させ、営業も含めた自立したドライバー育成を行っている会社もある。

T社は住設資材メーカーの現場納品業務を主としている。年商1億円の時、新規開拓を進めたいとのことでDM営業と並行して行ったのがドライバー名刺営業であった。全ドライバー12名に名刺を配布し、会社案内と一緒に納品先の現場監督や職人たちに渡していった。まもなく2ヶ月もしたある日、輸入家具を扱う会社から電話があり「一度会って打合せをしたい」とのことであった。「職人の紹介でこんな会社があると聞いた」とのこと。見積を提出し、受注。今では月額200万円の荷主となった。

「名刺」は営業活動に効果が現れた一方、社員の意識も変った。子供の父兄参観や同窓会などの集まりで名刺を持っている仕事であると自分の仕事に誇りを持ち出したというのである。名刺。それは紙切れ一枚であるが、時には身分証明の役割を果たす重要な存在である。

社長、一度ドライバーの皆さんにも名刺を作ってあげてはいかがですか。安価で効果の大きいツールですよ。