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第149回「情報システム投資の予算化」

 

中小の物流会社で情報システムの話題が出ると、「それは我々に関係がない。荷主のシス
テム端末を置けばそれで良い。」と思っている会社が多い。
これからの物流会社、強い物流会社であるためには情報システム投資に積極的になって欲
しい。特に以下の2つの業務においてである。

(1)請求書発行及び月次決算のシステム
(2) 事業所間、全社の情報を共有化するための社内ネットワークシステム
(3)入庫・出庫検品システム

(1)は会社の規模が車両30台、または荷主数15社を超えるあたりから関接部門の事務員
の仕事量が大幅に増加する。その内容は運行日報、作業日報から荷主への請求書を発行
する業務やこれらの業務を含め、給与計算、傭車先、修理会社などから来る請求書を基
に、月次の損益を作成する業務である。これらをシステム化する目的は、

 a 間接人員の削減もしくは残業代の削減
 b 月次決算の迅速化

である。
aは大半の会社が専属の人員を1〜2名雇っておりムダなコストである。
bは月次決算は締め日から7日後には先月の暫定損益が出ていなければならない。それ以
上の日数がかかると、現場作業人員(パートや派遣社員)の調整、傭車への仕事量など改
善策が打てない。

(2)は報告・連絡・相談の徹底の一貫であるが、支店や営業所が増えてくると本社から
の情報、営業所間の情報などが物理的にも離れてしまうことが多い。情報を共有化してい
ないため、個人商店の集まりといった会社ができてしまう。特に荷主情報、空車情報、人
余り情報、本社またはトップからの連絡事項などは共有化していなければ大きな損失を生
む。サイボウズやロータス・ノーツといったグループウェアが代表であるが、システム化が
目的ではない。あくまでも報告・連絡・相談の徹底ツールである。したがって報告は「事
後報告」、連絡は「全体連絡」、相談は「事前相談」といった運用ルールをしっかり取り決
めておく必要がある。

(3)は本来、荷主企業が購入し、現場運営において物流会社に支給しているケースが多
かった。しかし近来、入庫・出庫検品システムは物流会社側が準備いくものとなってきた。
理由は、

 1.簡単なシステムであると数十万円の価格まで値段が下がってきたこと
 2.入庫数、出庫数そして在庫数が合わない場合に物流会社がペナルティを払うのであら
  ば数ヶ月でもとがとれる
 3.現場作業の工数が増えるもの業務の品質が向上し信頼獲得に繋がる
 4.業務改善の提案としてのツールとなる

といった理由からである。
燃料、タイヤなど値上がりの折にそんなところにお金をかけられるかといわれる方もいる
と思うが費用負担は折半ということもあるし、作業量に付加させる、また提案として受け
入れられたならば荷主が多くを負担してくれるかもしれない。いずれにせよシステム価格
が下がってきた今、リースで購入できる費用対効果があるものそして時間対効果がある
システムには長期的視点で投資すべきである。業務品質向上による荷主からの信頼獲
得に代るものはない。