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第164回「走らない物流会社」

昨年上旬頃からの人手不足。景気の上昇に伴ってその人手不足が一層拍車をかけている。名古屋、東京、大阪、九州地区の人手不足の状況は特に著しい。物流業は労働集約産業の為、当然、今のこの状況の痛手は大きい。
しかし、そもそもこの労働集約型を脱皮できなければこの業界は利益が出ない。「運送業は走れば走るほど儲からない」と言い続けて約15年ぐらいになる。その意味合いは2つのことを伝えているつもりである。

1つは長距離輸送は原価構造としてドライバーの高い賃金と燃料代、高速代を入れると採算が取れないということである。
僅かな帰り荷を確保しても黒字化は難しい。発荷と着荷に関係なく両面(行き帰り)の荷物をしっかり確保するか、増トン車、又は4tパワーゲート、3t、2t、軽車輌クラスに力を置き、点から線、線から面に配送密度を高くすることに尽きる。

またもう1つは車両を使う業務を「従」とし「主」を車を使わない流通加工やセンター運営に力を入れ、1人当りの生産性を上げ、業務を短時間で終らせるいわゆる“人繰り”による利益化を図ることである。また人件費を変動費化し、できるだけ安価な人件費で高付加価値業務を生み出すことでもある。
車両業務が主力となるとなかなか替わりの人手を見つけることができないが、人工業務になればパート、アルバイト、人材派遣のメンバーが替わりを担える。ただし、多能工化を図ることで、1人のスタッフが最低でも3つのポジションを担当できなければならない。
更に人材派遣会社の構成比率が高すぎてもコストアップにつながる。また派遣会社との契約も時給ではなく出来高であれば一層生産性は上がる。

これを機に走らない物流会社に転換されていってはどうですか。