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第199回「過去のデータを分析しても答えは出ない!」

今年も年度末を迎え、来年度の予算やその準備に入る会社も多くなってきた。
新年度の売上予算の作成や、何らかの課題の改善を行う際、その担当者は過去の事柄から将来の方向性や答えを出そうとする。要するに、過去の実績や数値データを頼りに、現在に必要な答えや将来を見出そうとするということである。
しかし、過去のデータの集計や分析からは、答えが出ない場合も多い。大半の物流会社の予算策定は、昨年分に+数%を上乗せしたもので作成する。これには課題はあるが大きな問題はない。
また車両事故や商品事故の原因を調べる際も、過去のデータを活用する。これも概ね問題はない。
しかし、例えば3PL売上の目標や予算策定、新規開拓荷主の売上目標・予算、営業所の開設による人員計画といった「新しく」何かを始めるテーマについては、当然ながら、過去のデータは使えないことが大半である。
また同様に、こちらから何かを打って出るという「戦略」的なテーマにも過去のデータは使えない。
確かに、来年も同様に同じことを繰り返す、あるいは継続されるであろう「受動的」なテーマには過去のデータが活きてくる。
しかし、たとえば「売れ方が変わる。」従って、先手を打って営業所やセンターを新設しよう」といった「能動的」なテーマには、過去のデータではなく「仮説」によるシミュレーションが活きてくるのである。

市場ニーズの著しい変化による商品ラインやメニューの改廃は、在庫管理の内容変更に連動する。またスクラップ&ビルドの激しいスーパーやコンビニ店舗の増減は、配送ルートの見直しにつながる。
これらのように物流業界も「過去」を活かすことができるテーマと、今後の動向や予測などから「仮説」を立て、それをシミュレーションして「戦略」を打ち出すテーマ。
この2つを線引きすることが、経営に求められてきているのは確かであろう。