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第212回「コンプライアンス、内部統制に押しつぶされるな」

おととしの道交法改正から、物流業には向かい風が吹いている。
偽装請負、駐停車禁止などのコンプライアンス(法令遵守)問題、中型免許制度など、物流業界の経営環境は法的規制ラッシュになっている。

昔のことを言えば、許認可事業であったものが届け出制にシフトし、新規参入組が急増した。現在、全国に約6万社あるとされている物流会社を、これらの規制で「優秀生」と「そうでない会社」とに選別していこうということであるが、しかしながら、これらに押しつぶされてはならない。
誤解のないように伝えておくが、私はこれらの法規制を無視、あるいは違反していこうとを言っているのではない。

むしろ、これらのことは与えられた環境条件として厳守していく必要があると強く認識している。ただ、これらの法規制が大きな声を発するあまり、萎縮して新しい事柄や提案、新事業などに踏み出せない会社があまりにも多くなった。
なかには、在庫改善やシステム構築、意思決定のプロセスにおいて「内部統制の問題があって」と「できない言い訳」にしている責任者もいる。我々は与えられたカードで勝負しなければならず、環境適応こそ経営の最重要課題である。

「コンプライアンス」も「内部統制」も、その中身の大半は以前から言われ続けていることであり、当たり前の経営・運営を行っている会社は、何も臆することはない。
見直しや再チェックを強いられているだけに過ぎない。最も重要なのは、これらのことをトップが再認識すること。

担当責任者は頭を使い、情報収集のための足を使ってしっかり汗をかき、自社のやるべきことと法規制を照らし合わせること。そして、どうすれば法的解決ができ、なおかつ自社のあるべき姿になれるかについて、真剣に考えているのかどうかにかかっている。
そこには「AorB」の考え方ではなく「AandB」の考えが必要であり、わからなければ管轄行政に通って質問し、「これでOKですよ」と行政から承諾を得るぐらいの粘りが必要なのである。

法規制に「過剰反応」するのではなく、本来のやるべき事に時間とエネルギーを投下していただきたい。