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第214回「大不況時代の生き残り戦略②」

世界経済低迷の中、物流業はどのように経営を行っていけば良いのか。前回は少数精鋭化による「組織の利益化」をお伝えした。
今回は「業務のものさし」についてお伝えしたい。「安い運賃だなあ」「あの便の帰りに載せられるか」。

ある物流会社での配車担当者とドライバーの会話である。この世の中「おいしい仕事」など、ほぼ存在しないと思って良いであろう。99%の仕事がいわゆる「安い仕事」である。では「安い仕事」でどのように生き残れば良いのか。そのひとつにある「利益経営」は、前のシリーズでお伝えした通り、全ての業務を一旦数字に置き換え、売上と原価、経費のバランスを見ることから始まる。

このような話をすると「邪魔くさいなあ」「そこまでやらなくても別のやり方があるのでは」などという声をよく耳にするが、100年に1度あるかないかの大不況時に、数字に置き換える作業をしなくて何をして生き残れるものか。

まず車両別損益、コース別損益を把握しなければ具体的な改善策が打てない。しかも、これらは「毎日」出すことに意味がある。
週や月単位では、手を打つスピードが遅れてしまう上、抽象的な指示しか出せなくなる。また、燃費管理、km当たり売上の算出、売上対人件費比率が50%を超えていないかどうかの確認など、やることはたくさんある。

これらができない理由のひとつに「1車輌で2名のドライバーが乗っている」、「積み合わせや共配をしているため、このような数字が出ない」とも聞くが、1円単位まで正確な数字が必要なわけではない。按分による「概算」で十分である。
現状で原因が分からない場合はさらに詳しく調べてみる。いわゆる業務を細分化し、かつ大まかで良いので数値に置き換えることで、想定外の課題や問題点が必ず見つかるものである。