Top > メールマガジン「物流ナビゲーター」 > 第231回「荷主と物流会社」

第231回「荷主と物流会社」

荷主と物流会社は、言うまでもなく「仕事を出す側」と「それを受ける側」という関係にある。
しかし、その取引関係は必ずしもうまく行っているとは限らない。いや、うまく行っていない方がむしろ多いと言えるのではないだろうか。

その理由は主に、料金の妥当性やサービスの満足度、要望に対する対応力などがうまく行っていない点に挙げられる。これに起因するものに両者の温度差がある。
具体的には、物流に対する知識の差、基礎学力の差、商売・ビジネスにおける常識度の差。顧客に対してどこまでのことを行い、納得してもらえることによってお金を支払ってもらうことができるのかという意識の差など様々な点で温度差が生じてしまっている。

また、体質や構造的な問題もある。物流業は受注産業であるがゆえに、提案型企業と受身型企業の二極化が進んでいるということや、無形のサービスを提供しているがゆえの価格設定の難しさがある。
しかし、これらは断片的な問題であると言える。

やって当たり前、ミスがあれば即クレームとなる物流の業務は、よほどの事がない限りお客様から誉められたり喜ばれたりするシーンを目の当たりにすることはない。従って、ミスやトラブルが発生すればクレームになり、怒られる「負け犬」根性が染み付いてしまっていることに大きな問題がある。いわゆる「クレーム産業」の負の部分である。
だからこそ、強い会社、元気な現場には、クレームを受けない「良い仕事をする」ということを大前提にしなければ会社は成り立たない。

お客様である荷主から誉められたり、納品先の喜びの声を直接聞くことはできないかもしれないが、営業担当者がそれを代弁したり、現場管理者がスタッフの長所を見つけ、しっかり現場スタッフと向き合っていくことで「成功体験」を積み上げていく必要がある。

地道にコツコツと継続していかなければならない作業であるが、この「成功体験」が荷主との温度差を埋めていく大きな布石となることは間違いないであろう。