Top > メールマガジン「物流ナビゲーター」 > 第247回「現場におけるシステム化の落とし穴」

第247回「現場におけるシステム化の落とし穴」

業務のシステム化。費用対効果が見込まれればスピーディな処理、データの蓄積と分析、業務精度の向上など、導入のメリットが大きい。しかし、当然ながらデメリットもある。システムに仕事を合わせなければならない、イレギュラー業務に対して機能しない場合がある、システムダウン時の運営—などである。
総じて業務の効率化、精度向上にはシステム化が必要であるが、どこまでの業務をシステム化「できる」か否かと、どこまでの業務のシステム化を「必要とする」か否かの整理ができていなければならない。

先日、あるメーカー物流のセンター業務を行っている現場でこのようなことがあった。この会社はWMSシステムを1年半前に導入した。ようやくシステムと業務が合うようになり、システムの多様化を検討していたところ、このWMSシステムの入・出庫管理、在庫管理の一部など最低限の機能を活用するに留めたほうが得策であると言う方向を打ち出した。
理由は、システム特有の「リストのオンパレード」により、このWMSシステムの機能をフル活用すれば、リストの紙代、印字トナー、インクジェット費用が嵩み、いわゆるペーパーレスと反対の動きとなりコストアップするからであった。

事務系のシステム化はパソコンにより、ペーパーレスが基本となる場合が多い。しかし現場では、商物一致、照合、チェック業務が不可欠であるため、伝票やリストは常に発行しなければならない。
このように現場のシステム化は全てではないにしろ、紙代が発生する。
導入の際のコスト分析には、この紙代とプリンター設置、そして伝票やリストが増え、業務が煩雑になることによる非効率性を十分考慮する必要があることをお忘れなく。