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第250回「荷主の言い分③」

荷主は至って「細分化」すればより求める結果に導くことが出来ると思っている。
例えば、「単品管理」や「個別損益」などがそれにあたる。
これらの成功体験を持った人物が物流業務に配置されると、
どのようなことが起こるか。
彼は得意先別(支払)物流費、製品別(支払)物流費などの算出により、
さらにコストの見える化を実施する。
ここまでは会社に大きな利益をもたらすが、
ABC(活動標準原価)となるとデータや数値の算出時間を最短化しなければ、
それによって改善するコストよりも算出にかかるコストの方が上回る事もしばしば発生する。
またABCにはモチベーション(動機付け)による
生産性向上という視点は考慮されていない。
従って、ABC導入の前に現場スタッフとの対話や表彰制度、
昼礼や教育、育成カリキュラムなどの見直しなどまだまだやるべき事は多いと言える。
また、「細分化」の成功体験者は、物流会社との料金設定と契約において、
個々にこれらを進めようとする。
具体的には保管における倉庫会社、輸配送における運送会社、構内作業、
流通加工における請負会社それぞれに見積りを提出してもらい料金を決め、
契約する事が最もコストを抑えられるという考えがある。
これは間違いであると言っている訳ではないが、
往々にして最近の3PL業者の台頭に見られるように、
トータルで業務を委託した方がコストは下がる場合が多い。
なぜなら、多くの物流会社がトータル採算主義であるからである。
荷主側は「分離発注」をとるか「一括発注」をとるかの選択肢である。
そして荷主は「同業者間レート」や「助け合いコスト」といった
物流会社間の格安レートの存在を知らない。
自社の対応力やインフラ力次第であるが分離発注の一業務を担っている物流会社は
上記のようなシクミを伝え、一括発注のメリットを投げかけてみてはいかがであろうか