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第274回「これを機に通知簿と向き合う」

短期的な経営と中・長期的な経営の違い何であろう。
短期的な経営とは
(1)月々の借入金返済に追われる
(2)後継者が会社の跡を継ぐという決心ができていない
(3)直荷ではなく傭車のもらい仕事が多い、
などが挙げられる。

一方、中・長期的な経営とは
(1)年度を大きく空けることなく定期的に新卒を採用している
(2)人材育成に力を入れている
(3)倉庫建設、営業所開設などの計画を立て、その準備を行っている、
などがこれにあたる。

そして、さらに重要なこととして、「経営指標のどこを見ているのか」がある。経営の通知簿として決算書がある。その中身は大きく2つに分かれる。損益計算書(P/L)と賃借対照表(BS)だ。

前者のP/L(profit & loss)はその年度(期)ごとの売上や原価、販売費そして損益を見る。後者のBS(balance sheet)は長年の経営の経緯として、今までの利益による現金や購入した車両などの資産と借入金などの負債を表している。
物流会社の経営者はこれらのチェックを税理士任せにして入る場合が多く、じっくりと見たことがない経営者が多い。
またじっくり見ているが意味が理解できないという経営者も多い。そんな経営者はこれを機に、税理士にとことん読み方を教えてもらった方が良い。また、決算書は読めても前者のP/L、すなわち「その年度の損益」をチェックしていては、中・長期的な経営にはつながらない。
後者のBS(balance sheet)を見て、現金がいくらあるのか、借入金はいくらあるのか、固定資産を減らして現金化した方が良いのではないか、総資産に対して資本金が少なすぎるため債務超過の恐れがあるのではないかなど、1年や2年では簡単には改善できない、会社のいままでの「歴史」も注視することで、中・長期的な経営のシナリオが作れるのである。

これからの時代、数字に弱い経営者は当然のことながら生き残れない。月次損益や決算書をしっかり読んで、課題を見つけ出し、それを元に次の手を打てる経営者のみが生き残れるといっても過言ではない。