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第275回「仕込みの時期(1)」

不況、不況と耳にタコができるくらい暗い話を聞いて、もううんざりどころか精神的に参ってしまっている方も多いことであろう。このような時期に、各企業はどのような対応や方針を打ち出すのであろうか。大きく3つのタイプに分かれる。

ひとつはもう少し景気の動きを見てから判断しようという「静観型」、もうひとつは既に厳しい状況に突入しており、期待ができない「じっと耐える型」、そして最後は、前者2つを通り越し、次の手を打つための準備に入っている「仕込み型」である。

現在のような大不況、「総倒れ」の状態においては、「コストダウンを実施しながら耐え忍ぶ」という会社が大半であり、各社そう大きな差があるわけではない。
問題は、いずれこの不況が去って好景気のサイクルに入った時。各社一斉に水面下から顔を出す勢いで経営のシフトチェンジを行うが、今のこの時期に何をしていたかで大きな差がついてしまうということである。

「100年に一度の不況」は「100年に一度の逆転のチャンス」でもある。
生き延びることがまず先決であることは当然ながら、その先行きに何とか目処が立った会社は「今、何をすべき時か」と立ち直り、すぐに頭を切り替えなければならない。
アスリートたちがオフシーズンにどんなトレーニングを行っていたかでシーズン成績が決まるのと同じである。

そこで、他社事例をもとに「仕込み型」の会社がどのような事を仕込んでいるのかをこの後の連載で紹介していきたいと思う。
たとえば社員教育に力を入れ、人材育成に力を入れる会社。好景気では人を集めることができなかったが、ここぞとばかりに人材獲得に注力しはじめた会社。そして、コストダウンの実施と共に会社の適正規模を見直し、組織のあり方、管理業務のムダを改善し、生まれ変わろうとしている会社などがある。