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第276回「仕込みの時期(2)」

何を仕込むのか。
景気が良くなり出した時、またはその前にでも、市場に打って出ることのできる玉(商品や強みとなる財)づくりであり、そのための「仕込み」である。前回でもお伝えしたように、この時期、どのような仕込みをしていたかで次の展開が大きく違ってくる。

比較的多くの物流会社が考え、取り組んでいることのひとつに「社員教育」がある。忙しい時期には同日に一斉に社員を集め、話し合いや研修などできる時間がなかったが、今では有り余るほどその時間がある。
また、本社スタッフや上級管理職はしばしば時間を作ることができ、外部セミナーなどにも参加できるが、その話を聞かなければならない、または聞かせたい肝心の現場管理職らが、好景気の時には時間を作ることができなかった。

このようなことから、社員研修の多くは現場スタッフに重きが置かれている。A社では土曜日を活用し、フォークリフト研修を実施している。今までは一部のスタッフに対して年1回できるのがやっとであったが、今では参加対象者を決定し、エリアごとに開催され、欠席者が出ないようにしている。
当日不参加があっても翌月頃には他のエリアで開催されるので、その場所で研修を受けさせることができる。
またB社では現場リーダーに対してロケーションの作り方を教育していた。いつもは教えることができるほどの時間の余裕もなかったし、自分自身も一作業員であった。
また、教えられる方も、どんどん出荷指示がかかるなかで、作業を優先するため教わるどころではなかった。今では適度にかかる出荷指示とその伝票を手に「なぜこうなるのか」までを伝えることができているという。
また、C社ではセンター長候補に対する研修を行っているが、今までは外部講師に頼っていた。しかし、今では簡単ながらテキストを作成する時間もあり、準備を整え、社内講師を立てることができている。
さらにD社では荷主の生の意見を聞かせたいと荷主の物流次長を自社に招き、社員全員の前で直接、荷主の評価、要望を聞くことができた。

営業から間接的に聞いていた内容ではあったが、そのインパクトは絶大なものであった。こうして彼らは教育という「仕込み」に力を入れていた。