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第280回「過去の延長線上に未来はない(2)」

前号で、不況期における重要な経営活動として
「商品・サービス開発」と「人材育成・強化」の2つについて触れたが、
後者の「人材育成・強化」についてはもう少し詳しく説明する必要がある。
「人材育成・強化」は2つの意味に分かれ、
ひとつは「教育」、もうひとつは「採用」である。
人材教育は、「営業に対する提案営業研修」、
「中間管理職に対するマネジメント研修(その中でも特にヒトに対するマネジメント研修)」、
「経営幹部に対するリスクマネジメント研修」、
「現場スタッフに対する作業訓練及び研修(フォークリフト研修、安全運転研修など)」、
「事務スタッフに対するパソコン、電話応対研修」などが挙げられる。
特に現場業務にあたる現場スタッフ、事務スタッフ、中間管理職に対する教育・研修は、
業務が減少し、日々の業務終了時間が早まっている今、
まさに行っておくべきと言えるであろう。
また、日頃ではなかなか実施できない他社見学も、
協会や組合メンバー、交流会などの人脈を活かして実現させたい内容である。
今、この時の人材教育は、不況が終えた後の戦いに大きく左右する。
大きな財産の蓄えになるのである。
一方「採用」の方では、大手企業がリストラ劇を繰り返しているこの時期に
優秀な人材を確保しておきたいと考える物流企業が増えてきた。
適正人員の調整に目処が立ったようである。
ハローワークにヒトがごった返しているといっても、
物流企業はセンター長や所長といった中間管理職は依然として枯渇したままになっており、
ここで何とか充足させたいと躍起になっている。
また、減益になったものの、赤字は免れたという会社が、
長期的な視野で組織づくりを行いたいということで
新卒採用枠を5名から10名に増やしたという例もある。
しかし、大手企業のリストラで比較的優秀な人材が採用できる環境になったといえども、
自社の経営ビジョンが明確でなければ、ただのコスト増である。
人材に力を入れている会社にとっては確かにチャンスではあるが、
自社の将来をどのように描いているかが重要になっている。
このピンチをチャンスに変えるのも御社の考え方と体制次第である。