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第281回「過去の延長線上に未来はない(3)」

ここでは経営者の考え方について触れていきたいと思う。
今、今後の戦いにおいて最も大敵となっているのが、経営者たちの考え方の元になっている既成概念、固定観念である。

たとえば、「運送業は走るのが仕事」に対して「走らない物流会社を目指す」という考えのもと、センター運営・倉庫内の流通加工を主力としている会社。
「運送業が『主』である会社」に対して「運送業が『副』である会社」として45名のドライバーのうち10名が電気工事免許を持ち、家電設置が「主」、その商材を運ぶ運送は「副」と考えている会社。
「人が足りないという現場」に対して「そのような現場こそ人が余っている」と、少数で対応可能な現場に改善してしまった会社。

これらの会社の事例を見てみると、共通しているのは『逆転の発想』であり、現状をまず疑って見るというところである。従ってこれからの経営者は、過去は過去として置いておき、一旦、ゼロから白紙ベースで物事や課題、問題点を直視し、既成概念や固定観念を持たないことが求められる。
しかし、そうは言っても簡単に考え方を切り替えることはできない。そこで上記にあるように「反対の仮説を立ててみる」、いわゆる逆転の発想を積極的に意識することで、少しずつでも考え方が変わっていくのがいいだろう。

もうひとつの方法として、自分の周辺に物流業界をあまり知らない「素人」を置くことで別の視点、他業界などの考えを取り入れやすい環境にするのも手である。
先代の武勇伝や皆さんの成功体験は、昨年の9月のリーマンショック時に残念ながら賞味期限切れになってしまった。
ある著名な経営者は「山があったところに海ができている。海があったところに山ができているほど世の中が様変わりする」と経営雑誌のインタビューに答えている。

このような時は物流業界とは別の仕事、業界、分野に従事する人達と話せる場を作り、頭の中をリセットさせることでこれからの経営のヒントが見つかるかもしれない。