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第298回「ドライバー不足にどう対処するか?!」

最近、クライアント先に限らず、関東・関西を中心にほぼ全国的に“ドライバーが足りない”と嘆く物流会社が多い。しかもそのレベルは深刻で新規はもちろんのこと既存荷主の配送業務でさえも業務遂行が危うい状況である。
これらの物流会社は自社の車両を遊ばせて安価な傭車先に業務を出して凌いでいるか割高になる派遣ドライバーで対応している。それは3Kの仕事への敬遠、労働人口の減少、長時間労働と賃金のアンバランスなど種々の要因が重なってしまっている。荷主からのコストダウン要請とコンプライアンスに板挟みとなっている物流会社(特に陸運会社)の影響が出ている。

これにどう対処していくか。今までの過去の採用方法を続けていても解決しない。ヒト(ドライバー)が採れる地域で募集をする。複数拠点を持つ物流会社であれば最も採用できる(可能性が高い)拠点で採用する。しかし雇用条件は「転勤あり」である。ここで会社としては「寮」を準備し、住み込みドライバー、または出稼ぎドライバーとして対応する。これは高度成長期にもしばしば行われた方法で“原点回帰”とも言える。

またある会社では自動車通勤「可」のうえに高速代を一部、負担している物流会社もあるほどである。
また地方ではこれも昔によく見かけられたドライバー及び社員の処遇であるが兼業農家ドライバーの確立である。田植えと刈り取りのシーズンは農業の仕事を容認してあげなければならない。

これらはほんの一例であるが、いずれも物流会社の経営としてはコストアップになってしまう。しかしコストアップを避けた採用方法ではもうドライバーが来ない状況にまで来ている。
更にドライバーの「質」を考えるとコストをかけても満足するドライバーが採れるという実情でもない。「〜ならできるであろう」から「〜でもできないかもしれない」という考え方に配車担当者や運行管理者は大きく切り替えなければならない。

ドライバーが“ミスをする”“車両事故・商品事故を発生させる”“負担を軽くしてあげる”ことを前提にドライバーの環境を変えなければならない。具体的には納品カルテの作成、作業指示シートの作成、安全教育の精度向上などが不可欠である。
更にコストアップが避けられないドライバーの採用下では他のコストを下げてその分の穴埋めをしなければならない。間接人件費の削減、2事業所1所長制などである。これらをまとめるとドライバー不足に対処する選択肢としては以下のようになる。

1.安価な傭車先を見つけ、自社の車両を遊ばせる(後に減車する)
2.コストアップを覚悟して待遇面を見直し、改善、その分他のコストダウンに努める。
3.コストアップを覚悟して待遇面を改善、その分、付加価値の高いサービスで値下げをしない、新しい業務を受注する。
4.荷主に対して値上げを求める。

以上であるが現実的な方法としては1と2である。
しかし、1では採算が合うようになっても一回り会社規模が小さくなる。2ではハードルはやや高いがこれを乗り越えられれば活路が見え、次の一手が打てる。

皆さんはどの方法を選択しますか。