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第300回「組織のすそ野を整える」

前号に続き今回もオリンピックから学び、気付いた事柄をお伝えいたします。
ご存知の通り、日本勢はアテネオリンピックに続く大貢献で史上初のメダル獲得数となりましたね。その中でも筆者が注目した点は、(1)全22競技のうち20競技でメダルを獲得していること、(2)金メダル獲得数こそ物足りなかった(筆者の感想)ものの、銀メダル、銅メダルの順にメダル数が多いこと、(3)24年ぶり、48年ぶりのメダル獲得という復活の快挙を果たしたことの3点です。

特に(1)と(2)については競技人口の広がりと次のリオデジャネイロオリンピックに続く若手への期待を感じられた読者の方も多いのではないでしょうか。
これらを見て進化、前進する日本人としての誇りと組織体におけるすそ野の広がりとその質の重要性を筆者は痛感しました。

後者の“組織体のすそ野”に関しては、仕事柄、大きなテーマでもあります。
クライアント先や一般企業を見ると元気な会社は「次を担う」人員、人材がいます。このことを良く理解している会社はバブル崩壊、リーマンショックの苦境の中でもヒトの採用を止めることはしなかった。採用人員数は削減したものの、“定期採用”を継続しています。ここでは必ずしも新卒に限った採用ではなく、中途を含めた採用を意味します。筆者のコンサルティング経験から見ると年齢差が理想で2年差、最大で7年差の部下と上司の年(とし)の関係が必要です。
年齢差が7年を超えると世代ギャップによるコミュニケーション障害が起こり易くなります。上司は飲みニケーションで部下から不平、不満や現プロジェクトの意見などを聞きたいと思っているが、それに対してアフター5まで仕事の時間に使いたくないと思っている部下がいる、というような状況です。また年齢差が広がりすぎると“共に獲った”業務や案件、プロジェクトというものが少なくなるため共有化できているものが少なくなります。そうすると視点や価値観、優先順位というものが微妙にズレてしまいます。

採用を行う余裕がないという会社も少なくないと思いますが、“企業は人なり”とは良く言った言葉で、ヒトが最大の投資であることは間違いありません。
更に少子高齢化の背景の中でヒトの「量」、「質」ともに不足し、この獲得の成否が企業の競争力、差別化に大きな影響を与える時代に入っています。
例えば受注することはできたがそれに対応する人材(質)と人員(量)がいない。仕方なく受注案件を断らざるを得ないという状況が出てきています。また、“組織体のすそ野”ではその中身、「質」を上げていかなければなりません。
大企業では専門の部署があり、そのことだけを考える人達がいますが、後ろ向きな左遷人事に注力してしまい、戦略的な人事ができているかどうかは疑問が残るところです。
こと中小、中堅企業では現地採用での固定化人事の組織が多いのですが、将来性のある人材と後継者となる二代目、三代目は「可愛い子には旅をさせろ!」で3年単位で重要セクションに異動させることが得策です。これが1年や2年での異動を繰り返すと表面的な事柄しか学べない。
取引会社との関係や立ち上げから軌道化までの黒字化へのプロセス、自分が採用した人物の成長度合い、退職理由など“ひと通り”覚えるには3年は不可欠でしょう。
「彼はX事業所を熟知していて、いなくなると現場が回らない」と嘆く経営者がいますが、いなくなると回らないのは社長(トップ)だけで他の変わりはなんとかなるものです。

改めて組織体のあり方、投資配分の見直し、若返りと他血による新しい刺激を踏まえた定期採用による組織の健全化を今一度、チェックされてはいかがでしょうか。

 

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