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第302回「荷主からの情報収集」

荷主からの情報収集は、営業における提案時は勿論のこと、
現場改善の際も重要であることは周知の事実であろう。
最近ではこの情報収集力の無さが、新規業務を逸注したり、
現場改善にて思うようにコストが下がらない、
生産性が向上しないといった状況に直面しているのをよく目にする。
今、取り上げられる課題というよりは、
サービスを受託して業を立てる企業にとっては永遠のテーマであり、
こと物流業においても重要テーマである。
荷主のセンターや自社のセンター内で同じ軒下で荷主と一緒に業務を回していても、
その荷主が何を我々に求めているのか、他の物流会社と接触しているのか、
新しい製品が投入されるのか、どの製品が終売になるのか等といった、
近くに居ながら肝心な情報を入手していない現場が多いことに驚かされる。
また現場改善に必要な情報についても然りである。
ロケーションの見直し、動線の短縮を行うための出荷頻度ABCデータ、
入荷対応人員の見直し、作業の前倒し又は午前中完了のための
車両の入荷情報(ASN)などが挙げられる。
新規提案会社であればともかく、
既存物流会社であれば上記情報レベルよりも更に深く、コスト面や人事情報、
拠点構想(計画)などまで知り得ていてもおかしくないのであるが、
現実には十分な情報を入手できていない。
むしろ既存物流会社よりも新規提案営業企業の方が
機密保持契約を交わすなどして物流の中枢情報を入手しているということも珍しくない。
これでは既存物流会社としてのメリットが活かされていないことになる。
これらはセンター長及び所長や営業担当者のコミュニケーション能力に起因する。
コミュニケーションと言っても荷主との協力会、輸送品質会議などの定例会の出席は
当然であるが、重要情報を持ち得ている会社はインフォーマルな形の情報収集が巧みである。
昼食や夕食などの食事会、ゴルフ、先進物流会社、
施設見学など接待型のコミュニケーションもあるが、
これらは会社の了承が必要になるため、
誰でも、どんな会社でもできるというわけにはいかない。
そこで皆ができることとして、先ず、(1)荷主からこういうことを聞けば怒られる、
嫌われるのではないかという既成概念を持たないようにすることがある。
怒られたり、嫌われたりするかどうかは実際に聞いてみないとわからない。
我々の営業指導においても「すんなり聞くことができました」という報告の方が
「ダメでした」よりはるかに多い。
次に(2)信頼される、期待される人物として荷主と折衝しようと大上段に構えず、
おもしろい人物、好意が持てる人物、先方が年上であれば可愛がられる人物を心掛ける。
拒絶さえされなければ、コミュニケーションは十分図ることができるからである。
また、(3)キーマンが出没する場所や時間を調べて、そこで出くわすようにする。
キーマンといえどもヒトとして何らかの行動パターンがある。
昼食を摂る時間帯と場所、休憩を取る同じく時間帯と場所、
先方が喫煙者であれば喫煙所
(部下とのコミュニケーションを図るために禁煙者のセンター長がわざわざ皆がフリートークをしている喫煙所に出向いている物流会社がある)、
帰りのバスや電車、駐車場などである。
こうして見てみると当事者の情報収集に対する意識の高さが
様々な方法を導いていることがお分かりいただけるのではないだろうか。