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第328回「スマホバブル」

筆者がスマートフォンを使いだして間もなく3ヶ月が経とうとしている。
あるクライアント先からLINEで仕事のやり取りをしたいという依頼があったので、
まだスマホに手を出していなかった筆者はきっかけを得たため、ここぞとばかり購入
し、使用することになった。
3ヶ月使用の正直な感想は「何でこんな未完成品が世界経済を揺り動かしているのだ
ろう」「ひとりのユーザーとして利便性も携帯端末としての満足度もない」ゼロに等
しいのである。LINEでのやり取りのタイムリーさと画像容量の大きなものが送れ
るという点と新しいアプリがある点はすごいと評価するが、それ以外はムダなモノを
購入したと現時点では思っている。当然、筆者の操作スキル、知識不足であることは
拭い切れないし、スマートフォンメーカーの技術進捗が早いことは分かっていること
である。しかし、なぜこの中途半端な製品が産業(特に電機メーカー、ゲーム、素材
・部品メーカーなど)の勢力図が一夜にして変わってしまうほどの影響を持っている
のか。筆者には理不尽に他ならない。
電池はすぐになくなる、タッチパネルは過剰反応で指先から逃げていく、充電器のコ
ネクター不具合、コンセントまでの電線の長さの中途半端さ、と製品の“体”を成し
ていない。にも関わらずスマホのシェアは猛烈に拡大中である。これは消費者心理に
基づく「持っているのが普通」「ガラケーはもう古い」と思われるのを嫌う風潮があ
るのでないだろうか。一種のスマホバブルであり、良く良く吟味してスマホを選択し
ているとは到底考えにくい。ガラケーにも未完成の時期があったがこんなにも不便と
感じる(特に基本機能において)期間はなかった。新製品モデルを次々に出すことで
消費者の“飽き”を払拭しているが、このような状態が長く続けば、Android
に変わる優良な携帯に変わることも容易であるし、品質の高い、日の丸携帯メーカー
が復活する日も近いかもしれない。
こんな不良品をさもヒーローのように世の中に売り出し、それを購入している消費者
も消費者である。
少子高齢化の進む日本においては高齢者が使いやすい携帯端末が不可欠であろう。
いずれにせよ斬新性、アイデア、流行、ゲーム性などに踊らされて“良いモノ”を見
極める目を失ってしまっているとすれば非常に悲しいことである。