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第338回「物流センターが災害支援センターになる日」

前号では関東を襲った2月の大雪を教訓に郊外型のヘリポートとそのインフラ構築の重要性を伝えた。今回はその展開として物流センターと地域との関わりに触れていきたいと思う。

そもそもヘリポートの機能だけを観ると、東・名・大の都心の中心に位置し、物資というよりも世界のVIPを受け入れるか、今はもう存在しないが、マスコミが緊急取材のために都心の新聞社ビルに設置していた。今回は目的が異なる。地球温暖化や高齢化において地域として災害対策を行うという視点から物流センターを観ていきたい。

ヘリポートにこだわるようであるが、医療ではドクターヘリを備えた大型病院が、緊急かつ山間部に対する処置を施すためのケースはある。物流センターたるもの、モノの入、出荷、保管、加工に加え、返品センター、リサイクルセンター、コールセンターの機能を備えてなければならないが、これからは人手の確保も含めた地域との密着を深めることが不可欠である。
また南海トラフのような大災害の予測も発表されているなか、建物(強度)、立地、規模、アクセス、輸送(人も含めた)手段のインフラを備えている郊外の物流センターは、災害支援センターとしても汎用が可能である。また、緊急物資となる備蓄食料、水、医療品、衣類、毛布、日用雑貨などを保管しておけるという点でも大きなメリットがある。

ヘリポート設置には荷重㎡当たり6tが必要であると言われているが、これほどの設備が用意できない既存施設でも広大なスペースと従来の物流センター機能を活かせば“災害支援センター”の機能を担えるのである。これには自治体との協力が必要になるが、初動は民間(物流企業)の提案と訴えが鍵である。
どこの自治体にも“防災課”、“災害対策室”たる部署が存在する。そこへのアプローチで大まかな計画とそのための予算を確認し、その計画にあるなしに関係なく、各社の提案が望ましいと考える。

今までは企業単位でのBCP(事業継続計画)で良かったが、これからは大手小売業、サービス業、物流企業の物流センターが中心となった地域単位でのCP(継続計画)による次世代センター開発が求められるであろう。