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第339回「ドライバー不足対策」

多くの読者の方がこの問題を抱えておられるだろうと思う。
今回は私どものクライアント先の事例を交えながらお伝えする。
当問題においては企業努力だけでは当然、十分でないことははっきりしている。安倍政
権では配偶者控除をなくすことによる女性の活用や、建設業を中心に進んでいる外国人
労働者の活用など、幾つかの対策を検討しているが、やはりこれらは他力本願であって、
最終的には、これらの規制緩和やルール変更を受けて企業自身が動かなければならない。
年商10億の物流会社A社は3年ほど前からドライバー不足を抱え、業務が増えても増
車せず、傭車の力に頼るようになり、30%だった傭車比率は50%までになった。
満を持してA社が動いたのは地方での採用と社宅の設置であった。A社は具体的には関
西を中心に展開している地場運送会社で車庫を1ヶ所、保管倉庫を2ヶ所持っているも
のの関西でも限られたエリアに拠点があった。その中で九州、特に福岡を中心とした北
部は需要が高いため、度合いは違ってもドライバー不足の状態にある。そこで南九州エ
リアに絞って民間媒体での募集を行い、各県(鹿児島、宮崎、熊本)3ヶ所でそれぞれ
面接する形で挑んだ。結果、11名の募集に対して3名の採用となった。当然コストは
掛かったが、ドライバーは確保することが出来た。ドライバー80名の会社であるから
収穫は大と言えるだろう。将来は本格的な社宅を作る予定だが先ずは借上げ社宅という
形での採用である。北海道や漁港、東北地方などの雪国では働き方として昔からあった、
いわゆる“出稼ぎ”労働力である。これが現在、少子高齢化と雇用地域の格差によって
形を変え、有効な方法となったわけである。また関東に拠点を置く、物流会社B社は女
性ドライバーにターゲットを当てており、30台の“チーム”を目指している。
今までと少し違うところは、女性専用トラックというところにまでこだわり、車両ボデ
ィを華やかなラッピングにしている。
2060年には1,000万人の労働力が不足すると言われている中、人を採れる会社
が生き残れる会社であることは間違いない。