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第348回「何事も重なる!」

“何事も重なる”、これは筆者の最近の口癖である。物流業界に身を置くコンサルティングが主な生業であるが、この業界にもトラブルやクレーム、事故など様々な問題が日々発生している。

クライアント先での物流クレームや事故などの原因究明を進めていくと、あることが明確になる。それは、「1つのクレーム、事故は必ずしも1つの原因、理由から発生しているのではなく、往々にして2〜3つの要因が重なっているものである」という事実である。
例えば、A納品先とB納品先にテレコ納品を発生させたとする。主原因は荷卸しの際、ドライバーのチェックミスで、A納品先に納品すべき商品をB納品先に納品してしまったというものであるが、これだけでない。取り間違えた商品は非常に良く似た荷姿をしており、更にセンター出荷での出荷仕分け時点で既にピッカーが取り間違えたピッキングをしてしまっていた。

本来なら検品時にこの間違いが引っ掛からなければならないが、この日は人手が少なく検品作業も正確に出来ずスルーしてしまっていた。クレームが出てすぐに在庫をチェックしたが、在庫が合わず1ケース多くなっていたため、B納品先の商品の出荷漏れとセンターでは判断してしまっていた。そのため対応が遅れ、クレームが大きくなってしまったという具合である。いかにも負の連鎖に見えるかもしれないが、どの現場にもこれと似た状況が起こっており、起こる可能性を十分に潜めているのである。“何事も重なる”のである。

ではこのような事態を繰り返さないようにするためにはどうすれば良いか。
物事(クレーム、事故など)が起こった時に少なくとも3つの考えられる要因を挙げながら、事実解明を妥協なく進めることであろう。最も問題であるのは、その原因及び事実が「………と思う(思われる)」という推測でコトが終結してしまうことである。こんな会社は同じ間違いを繰り返すこととなるのである。