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第359回「『量』が『質』を創る」

「量」が「質」を創る。これは筆者が20代半ばの頃から強い思いを持ち続け、実践し
てきたつもりでいるテーマである。
この事に確信を持った30代半ばからは指導先でも、またセミナー、講演会でも幾度と
なく伝えてきた。基本的な活動方針のテーマである。
過去に前職の会社の上司に“深い海は広い海にある”と教えられたことがあり、それに
類似していると思う。
「経験を積み重ねていくことで、その技量やスキルは向上する」と至って当り前のこと
であるかもしれないが、反対に良い仕事、素晴らしい提案、大口の受注達成などの「質」
を求めるにはそれなりの場数が必要、野球で言うバッターボックスに立つということを
しなければならないという事である。
今も昔も多くの企業は抽出された課題(タスク)に対して最大のパフォーマンス(成果)
を求めるのが常である。しかし任されたリーダーはそれを咀嚼して現場に落し、チーム
を引っ張っていかなければならない。ここでリーダーは焦ってはならない。一定の品質
(クオリティ)を出すにはそれだけの頻度(回数)が不可欠であること、場合によって
は遠回りを余儀なくされるかもしれないが、これは必要なプロセスなのである。場数、
回数を重ねて内容が良くなってくる、質が向上していくのである。
この「『量』が『質』を創る」には、もう1つの意味合いを筆者は提案している。それ
は7割の準備ができれば後は走りながら考えるという、全ては“行動”であるという事
である。
賢者は「歴史」から学ぶと言うが、努力する一般人は行動を持って、その経験を血肉と
して、これからに活かすことが得策であろう。ただこれもどんな成果を出すかによって
捉え方は異なるかもしれない。成果が良くない、未達、悪いといった内容では“拙速”
と言われる。
人の命を預かる「医療」や、ミスが大きな被害をもたらす「金融」や、安全が全てとい
う分野などでは、この考え、“拙速”は通じないであろう。
営業や物流、開発といった比較的、トライアンドエラーが許される分野には7割の準備
と行動力が有効であると言える。この2つ目のメッセージには分野によって当て嵌まる、
当て嵌まらないがあると思われる。ただ共通してはじめにお伝えした「『量』が『質』
を創る」は行動方針として重要であると思っている。