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第360回「強者連合が動き出す」

2月18日、日本経済新聞の第1面は“物流”の話題が大きく紙面を飾った。
日本郵便と豪トール社の経営統合である。また、2月16日の物流業界紙には名糖運輸とヒューテックノオリンの経営統合が同じく第1面を飾った。
急速に動き出した大型M&A、このような経営統合は加速する業界の再編を表していることは周知のことであろう。背景は、少子高齢化、人口減少に伴うマーケットの縮小、労働力不足に対する人手の確保などが一因である。

アベノミクスの経済政策は決して順調な成果を出している訳ではない。経営者にとってはまだまだ先行きが見えないどころか、企業規模が大手や、強者になればなるほど強烈な危機感を抱いている。これは当面の景気が良くなるかどうか注視しているのではなく社会構造の大きな変化を見ての判断である。
物流や建設、メーカーなど下請け構造が成り立っている業界では、中小企業は大手の下請けに回らなければならない。また下請けの構造のない小売業や一部のサービス業はマーケットからの撤退を余儀なくされているが、新しいマーケットを求めて海外に進出するには資金、人材、現地定着ノウハウ、そして時間を要するため、大手が有利になってくるのは当然のことである。
では中小企業の生き残りとは何か。それは大手が出来ない、避けて通るサービス、マーケットで勝負することである。具体的には“手間のかかること”、“コストが掛かり過ぎて早期に利益を生み出せないこと”に活路がある。
特に上場企業では株主への還元を早期に求められるため、中小企業にとってこの2点は有効である。
もう一つ、ハードルは高いが、かつてソニーがウォークマンを生み出したように新たな市場創生につながる商品、サービスの開発があるが、ひらめき、気づきが欠かせないテーマである。また、国内において大量に生産するより、少量でも付加価値の高いモノをリーズナブルとされる価格より20%程の高めの価格で提供することが重要である。

無形のサービスを業とする会社は有形のモノとシステムが動き出し、生活スタイル、労働スタイル、取引スタイルの変化に伴って“痒いところに手が届く”サービスを作り上げることで付加価値が生まれてくる。社会構造の変化に伴って、企業活動は大手とそれを下請する中小企業への二極化が加速することは間違いないようである。

皆さんは生き残り戦略をどのように考えているか、また何をキーに組み立てているつもりでしょうか。