Top > メールマガジン「物流ナビゲーター」 > 第361回「物流コストを押し上げる3大要因〜H・H・I〜」

第361回「物流コストを押し上げる3大要因〜H・H・I〜」

物流においてはコストセンターをプロフィットセンターに変革させるべく、物流を強くすることが更に求められるようになった。これは、少子高齢化、労働人口の減少によるマーケットサイズの縮小が大きな原因である。

単独配送ではドライバー不足などから益々、物流コストは上がることになるため、同業他社との共同配送、調達、仕入先との物流インフラの共同活用(調達物流の内製化など)販売先との出荷ロット、配送頻度の見直しは不可欠である。
全体的には物流からロジスティクスへ、ロジスティクスがSCMへとワンランク上のモノの動きをコントロールし、戦略性(何をしたいのかを明確にする)を持たなければ物流は決してプロフィットセンターになることはない。これらを抑えていくなかで、そもそも物流コストを押し上げる基本要因をよく認識しておく必要があるが、物流コストを押し上げる3大要因としてH・H・Iがある。

最初の「H」はハンドリングである。サプライチェーンとしてユーザーに製・商品が届くまでに何回、触るか(タッチするか)で物流コストは大きく変わる。ユニクロでは海外で検針、検品、店別仕分けをしてコンテナ詰め(バンニング)し、労働賃金が高い日本国内では最低限のハンドリングに留めている。理想的な例ではあるが、いずれにせよ製・商品に触らずして納品を果たすことを熟考することが重要である。

2つ目の「H」は波動である。要するに繁忙期と閑散期の物量が大きく変わることを波動としているが、天候や特売による変動は対応することで物流力は強化されるが、その差が5倍(500%)になるようでは大手物流会社でも対応困難である。問題は社内要因である。メーカーの営業に良くある月末出荷などは、コスト増になることを物流セクションが強く社内で訴えていかなければならない。そういう意味では、物流セクションの重大業務の1つに他部門との調整業務が挙げられる。

最後の「I」はイレギュラーである。イレギュラー業務は往々にして現場ではレギュラー化しており、業務開始当時にはなかった付帯業務やルール変更が時を経て増えてしまっている。イレギュラー業務とは何を示すのかを先ず社内で定義付けしなければならない。次には差別化に必要なイレギュラーなのか、ただのコストアップのイレギュラーであるかどうかということを区別しなければならない。
次に数値化である。数値化によって社内、社外と共有化する。そしてそのイレギュラーをどのように解決するのかを決める。時間外受注、緊急出荷などはイレギュラー業務の最たるものであり、現場の残業時間が増加したり、別便を作ったりとコストアップに直結するのである。

皆さんの会社でもH・H・Iを一度、点検してみてはいかがであろうか。