Top > メールマガジン「物流ナビゲーター」 > 第375回「“TPP大筋合意”で変わる日本の物流」

第375回「“TPP大筋合意”で変わる日本の物流」

先日、10月5日に国際的な貿易連合ができ、アジアを中心とした画期的な貿易自由化
へ大きく前進した。
日本にとってプラスばかりではないが、総じて日本国内に限らず、周辺諸国も評価して
いるようだ。当然、貿易と物流は密接な関係があり、輸出入が活発になってくる。
日本の物流もその姿を大きく変えていくことになるであろう。

先ず1つ目に言えることは、自動車部品など自動車関連の物流は輸出に備える必要があ
るということである。
輸出相手国内に工場を持たない部品メーカーなどは、その重要性が高まる。短納期が不
可欠な業界だけにリードタイムをできるだけ短くする。そのような中で水際の通関だけ
ではなく内陸での通関である“インランド・デポ”が再度脚光を浴びるであろう。
また輸出を前提にする製品の出荷はコンテナでのバンニングにてハンドリング回数を減
らす現場も出てくることから、コンテナ着車バースの有無が今まで以上に重要になって
くる。
輸入においては農産物、乳製品の動きが活発になる。水際での製品品質検査が強化され
ることは避けられないが、それ以外に「温度管理の徹底」、「バーコード管理のあり方」
などが不可欠になる。更には冷蔵施設増強へのニーズも発生することに疑いの余地もな
い。センター施設での保管温度切り替え機能を常温から可能にできる設備へのニーズは
更に高まり、これによって温度帯車両へのニーズも増加する。
2つ目は港のキャパシティ拡大である。
空港は今まで過剰投資であったため、地方空港を使用するケースも更に拡大する。
現在でも24時間稼働の那覇空港、インバウンドを受け入れる静岡空港は大きな役割を
果たしている。
つい先日も船港においてはハブ港釜山の荷物が神戸港へ大きく移管したとの発表があっ
たが、大型船を受け入れるバースの深さが必要であり、コンテナの移動に使用するクレ
ーンの増強も準備テーマの1つとなるであろう。

日本は元来、自由資源を持たない(ほとんどない)貿易国であり島国であるため輸出入
は活発であったが更に活発化し、物流業界におけるマーケット拡大になることは間違い
ないであろう。