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第418回「物流会社の現場改善『11の鉄則』」〜前編〜

◆鉄則1 提案営業と提案書営業を間違うな
提案営業とは・・・荷主にとって役立つことを提示し、自社と付き合うメリットを認めてもらった上で仕事を獲得する営業。提案書はただのツールのうち の1つでしかない。
事例①
アパレルを扱う荷主に対して、アパレル業界新聞で物流のテーマを記事にしていたり、競合他社の動きなどの記事の切抜きがあれば持参する。現場の長になるとなかなかそういった情報を目にすることが少ないので、大変喜ばれた。
事例②
自社センターの機能が整っている場合は、荷主担当者を現場に招いて、仕事を頂いた場合のオペレーションなどを説明する。現場視察をしてもらうことで、提案していた内容のイメージが出来たということで受注に繋がった。

上記のような対応も、提案営業の1つである。
提案営業とは何かという問題を改めて問いかけ、再度原点からスタートを切ることができれば、いかなる企業にも提案を実行できる!

◆鉄則2 販促ツールの充実に力を抜くな
広告宣伝費
全産業 売上高の平均3〜5%、物流業 1〜2%
※販促にかける金額そのものが重要ではないが、総じて物流業界のマーケティング・営業活動は貧相。
事例①提案型名刺
名刺の肩書きに「物流アドバイザー」「物流カウンセラー」といった提案型名刺を使用することで、専門性が高いことをアピールできる。これにより、一般の営業と比べ荷主側の情報提供量も増大し、知らないことや難しい内容の質問を受ける可能性もあるが、そういう場合も臆せず、知らないことは宿題として持ち帰り、後日にきちんと回答するということで信頼性を失うことはない。
事例②機密保持誓約書
営業がうまく進まない理由の1つに、荷主から十分な情報量が得られていないといったことがある。この情報がなければ、提案ポイントや見積もりなどの判断材料が非常に乏しくなる。だが、荷主にしてみれば業務を委託するかどうか決まらない段階から、重要な情報は公開できないということもあるので、情報漏洩をしないという誓約をすることで、必要な情報が得られることが多い。
事例③業務案内ビデオ
センター業務や流通加工などの様子を「静」のツールで表現するのは困難である。このような場合は「動」のツールを用いると効果的。業務案内ビデオを作製し、DVDなどで配布する。時間は15〜20分程度がベストである。

◆鉄則3 走らないサービスを開発せよ
物流業 ⇒ 走れば走るほど利益の出ない構造
原因:人件費増加、燃料高騰、輸送サービスの価格競争など

走らない物流サービスの開発

事例:流通加工やセンター業務を受注し、正社員ではなくパート・アルバイトで運営
⇒ 現場のパート比率が業績に直結

人件費(対売上比率) 50%以上  赤字
50%未満  黒字

◆鉄則4 現場を「ショールーム」にせよ
5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)や、スタッフの挨拶・マナーの徹底された現場

「ここなら任せられる」という荷主の確信を得る最大の営業の場

現場のショールーム化

事例:ある物流会社が新規の荷主に対し営業に行き、物流会社の社長のビジョンも素晴らしく、営業担当者の対応もよく、料金も双方納得のいく見積もりである

荷主は非常に満足し、いよいよ正式に契約という段階で荷主担当者による現場視察

最後に期待を裏切る

表面を取りつくろっても、最後は「現場力」である!

◆鉄則5 車両別に損益勘定を行え
車両別原価計算⇒ 月別管理⇒ 日別管理⇒ 荷主別管理 へと展開することが重要

【運行五費】
①人件費
ドライバーの給料が中心。歩合制による変動費化や出来高制、業請制による残業代の削減によるコストダウン。
②燃料・油脂費
燃費走行の徹底が必要。購入給油所の一元化の検討。
③タイヤ・チューブ費
運転の仕方によるタイヤ消耗度合いの変化。管理者による指導。
④修理費
本格的に修理するか、応急手当かをドライバー自身に任せるのではなく、運行管理者や配車責任者による判断で許可を出す体制。また最大のコストダウンは車両事故をなくすことである。
⑤高速費
長距離輸送を減らすことで削減。ただし、極端に一般道を走ることによって、ドライバーの疲労による事故増加や、新しい仕事の損失は避けるべき。
(再掲載)