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第428回「クレーム対応の方法」

■クレーム処理のシクミづくり

1.なぜクレーム処理のシクミを作るのか

(1)発生した場合の被害、損害が甚大
 ・最悪の場合事業自体が出来なくなる
 ・金銭的な被害より風評被害の方が甚大(目に見えない)

(2)時間とともに被害が拡大
      ・対応の遅れが被害を飛躍的に拡大させる(PLなど)
      ・時間がかかるほど処理が複雑になる

(3)最初は全て些細なことからスタート
      ・最前線の現場スタッフの善意の判断が会社をつぶす
      ・最終消費者が一番恐い
      ・マスコミに露見すると、被害者・加害者双方が被害者になる

(4)経営者の予期しない部分から発生
      ・どんな結果になっても経営者が最終責任を負う
      ・権限委譲にはチェックと報告が必要
      ・金がらみのクレームはどんな理由であれ全社の責任

(5)自社の常識の範疇が全く通用しない
      ・どんな会社でも社内常識は世間の非常識
      ・関わる顧客の多さに処理の手間と被害は比例する
      ・自分が悪いのか、相手が悪いのか分からなくなる

(6)最も小さい単位が最も深刻な被害を与える
       ・たった1人の人間、1個の部品が最も被害が甚大
       ・感情は定量化できない(基準が「感情」にすりかわる)
       ・閉じた空間での処理が最も危険

 

2.顧客満足経営のための意識転換


3.クレーム処理のシクミづくり
 
●クレームをシクミで処理する体制
 <シクミ構築の優先順位>
  (1)スピード
  (2)被害拡大防止
  (3)現場教育


4.現場に対して必要な配慮


5.責任者の為の苦情処理基本10大用語

6.管理者の姿勢

(1)常に聞く耳を持つ
管理者がクレームに対して「そんなこと、どの会社でも発生している」、「初めての仕事なのに、出来るわけがない」、「そんなこという“客”の方が悪い」、などと身内に対応していては、次回からは現場の人間は管理者にはクレーム客の対応をお願いする気にはなれない。

(2)小さな苦情、文句ほど重要に扱う
クレームは発生したときは往々にして小さなこと。クレームを取り返しがつかなくなるほど大きくする原因は、すべて社内、ひいては責任者の受け止め方にあると心得ること。

(3)クレームを発するお客様ほど、自社のファンである
期待をしていたのに「裏切られた」という思いが、クレームにつながる。いつもはきちんと出来ている、あるいは出来ていたのに…!という残念な気持ちが言葉になって発せられたと理解すること。

(4)クレームは増殖する
顕在化したクレームは全体の1でしかなく、その下には20倍のクレームを言わなかったお客様が隠れていると心得ること。もっとも恐れるべきことは、このクレームを受けた人は、何も言わずに、自分の友人知人におもしろおかしくその状況を流布して回ること(風評被害)。アメリカの調査期間の調査では、およそ1人の人間が17人にこの内容を伝えると言われ、会社はその苦情で17人(社)×20倍=340人(社)のお客様を失う計算になる。企業に対しては、処理できないクレームが発生したら、そのクレームを起こした同業界の受注はできなくなると考えた方がよい。

(5)本質的なクレームの解決策は行動しかない
仕事上のクレームは、良い仕事でしか解決できない。言葉で取り繕うことは出来ても、クレームの原因が解決されなければ、信頼は全く向上しないと強く肝に銘じること。仕事以外でもこの鉄則は同じ。金(補償)での解決は最終手段であり、妥協の産物でしかないと心得ること。

 

7.クレームマネジメント5ポイント

(1)基本サービスを充実し徹底する
クレームの90%は本来行われるべき当たり前の作業やサービスがなされていなかったり、担当者のうっかりミスによって起こっている。(職場が荒れている傾向)→モラル面から見直し、朝礼・ハウスルールの徹底。

(2)重点管理すべきポイントを絞り込む
クレームは件数別にQSC(Quality、Service、Cleanliness)などの部門別に分類し、分析すると問題点が見えてくる。
Quality(基本機能)
Service(補完機能)
Cleanliness(情緒的機能)

(3)人事考課と個別トレーニングを強化する
クレームは特定の人間が起こす傾向がある。各スタッフ個々人の得意、苦手などの現状把握が必要(人事考課)→個人別にテーマを設定し、教育、トレーニングを施す。新人は1週間ごとにチェック。ベテランでも1ヶ月に1回はチェックが必要。
*命令、指示ではなく、カウンセリングをして一緒に考え、気付かせる動きが必要。

(4)分業体制でクレームを事前に予防する
新規受注後の導入時や頻繁な人事異動、モラルの著しく低い職場を立て直すときは、分業体制で対応し、当面のクレームを予防する策が必要。管理者が安心して公休をとれる体制づくり。
①スタッフの業務の棚卸(出来ること出来ないこと)
②それぞれの得意部署に配置し、2名~3名の分業体制を敷く
③時間帯責任者の育成
④現場の雰囲気、状況の定期的なチェック
*業務開始後6ヶ月間の苦情、不満点への対応はすべて管理者を通して行う。

(5)クレーム発生時の処理をルール化する

 

8.クレーム処理の基本的対応マニュアル