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第501回「人事部で会社の強さがわかる」 

私は多くの企業の「人事部」と仕事をする機会が多い。そこで気づいたのは「人事部」の対応とそのスタッフの考え方が会社の「強さ」に比例していることである。

「営業・販売」や「生産・製造」、そして「商品企画」などの部署は少なくともこの3つのうち1つが強ければ、ある程度強い企業になり得る。

しかし、「人事部」は「人事部イコールその会社の縮図」とも言えるほどに、その会社の実力を反映させている。

最もその会社を象徴しているのは、(1)教育・研修カリキュラム作成までのプロセスと実施期間中のフォロー体制、(2)採用と選考のプロセスである。

(1)について「強い」会社は当然、どの対象者にどのようなテーマをあてるか、参加者の選抜について細心の注意を払う。また年功序列や先輩・後輩は関係なく、伸びる可能性のある人材を優先して研修に参加させる。

研修参加においても自主性に委ね、「受講したい」と挙手した社員から参加者を集めることができる会社はさらに「強い」と言える。

そのような会社は研修を受け持つ外部講師に会社の実状を伝えることにも手抜きがない。できる限りの資料を公開し、必ず事前の現場視察を受け入れるのである。さらに、研修実施期間中の参加者の反応や成果を講師にフィードバックすることも忘れない。

なお、テーマ決めに時間をかけ過ぎたり、プランニングに細かくなりすぎる会社、研修レポートやアンケートなどの提出を毎回義務づけたりする会社は研修の「開催慣れ」をしていて、その研修を「成果に結びつける」という力が弱い場合が多い。

(2)についてはまず、応募者の履歴書を誰がチェックするのかがポイントだ。どんなに多くの応募があっても人事部での決定権者が目を通すという会社は強い。

そして面接時には「選考する側ではなく、選考されている側でもある」という認識を持っている会社はしかるべき人材に面接を担当させ、決してマニュアルにあるチェック項目の採点をするための若手社員などは面接に出してこない。

そのような会社は「ウチにはこんな優秀な人材がいるんですよ」と応募者に理解してもらうべく、他部署であっても営業部のホープが面接を行うこともある。

中にはマネージャークラスの募集に対して優秀なキャリアを持つ応募者があると「人事部だけでは手に負えない」と判断し、選考の早い段階で取締役クラスやトップクラスを面接に引きずり出すこともある。

管理系業務といえども「人事部」が応募者によって臨機応変に対応できる会社は「強い」と言えるであろう。

 
物流コンサルティング・コンサルタント