我々は日々、経営活動の中でさまざまな課題、問題点に直面する。
そして、その課題、問題点のほとんどが避けて通ることのできない、そして後回しや逃げてしまおうならばそれが命とりとなることが多いのが実情である。
では、さまざまな課題、問題点に出くわしたとき、我々経営者はどのような考え方をするだろうか。正しいか否かは別としてそのための解決策を見出し、着手する。
ここで我々の大半は着手すれば必然と成果が表れてくるであろうという甘い期待を抱くのではないだろうか。現実には成果が出るものと出ないものとがある。
たとえば営業活動などは戦略、方向性と担当者、提案、提示内容、ツールなどが揃えば量が質をつくり、確率論として大なり、小なり成果が出る。
しかし、資金調達などといったものや後継者探しなどは着手したからといって成果が出るとは限らない。
私が伝えたいことは成果が出るに違いないと思われる課題、問題点に関してのその成果の出方に経営者は勘違いを起こしてしまうことが多いということである。一般的には時間の経過に伴って右肩上がりで成果が出ると勘違いしてしまう。
しかし、会社の再生やヒトの教育などはJ型の二次曲線で成果が出ることが多い。もっと平たく言えば、時間とエネルギーをかけてもなかなか思うように成果が出ない。
しかし、もう少し耐えて継続していれば、その後、期待以上の成果が出るといったことである。
我々は焦りや周囲からのプレッシャーを受け、思い込みというか勘違いの思考にはまりやすい。そして、なかなか成果が出ないと諦めてしまう。実はもう少し頑張れば期待以上の成果が上がっていたのに。
成果の出る課題、問題点と出ないもの、成果は出るに違いないが右肩上がりで出るものとJ型二次曲線で出るもの、これらを頭で整理できればどれほどの判断ミスが防げるであろうか。