物流を一生の仕事にしたい、真剣にキャリアアップをはかっていきたいとお考えの方にとって、まさに転職は真剣勝負。
現在転職をお考えの方に対して、実体験を通じて得たエピソードをご紹介することで、皆様の転職がより充実したものになるよう、情報を発信して参ります。
皆さんはNEET(ニート)という言葉をご存知だろうか。ニートとは英語でNot
in Education,Employment or Training の略のことで、18歳から24歳までの「教育や就業、職業訓練のいずれも受けていない若者」を指すそうである。もともと若者の失業問題を長年かかえているイギリスが発祥のことばだそうだが、日本でも9月に労働経済白書で初めてこのNEETに当たる若者が推定で52万人も存在している、という数字が出て一気に有名になった。
いままで、いわゆる”無業者”のような状態にある若者を形容する言葉に「ひきこもり」や「フリーター」というものがあったが、ことはもう少し複雑である。
雑誌「プレジデント」ではこのNEETになった人たちの心理について取材をしている。記事によれば、彼(彼女)らは、意欲も知識もありながら、現在の職場や社会になかなか溶けこめない、という悩みを抱えている、というのである。状態としてはNEETは、「ひきこもり」と「フリーター」の中間に位置するらしい。
ただし、これらは明確に線引きが出来るわけでもなく、時期によってこの3種類の呼び名の状態を行ったりきたりするそうである。
では、このような分類をされる人々は急に出てきたのか、というとまったくそうではなく、私が物流センター長をしていた5年以上前からすでにそのような人たちは存在していた。
それは当然、この言葉を聞いて「今思えば彼らはそうだったのかな」と思うのであるが、世間からはいい年をした青年が、バイトの身分で物流センターなどという閉じた空間で仕事をしている、ということに対してやはり風当たりが強かった時期でもあった。では彼らは現在騒がれているように社会適応力がなかったのか、というとそんなことはなく、無口で、勤怠や時間に対してルーズなところはあったが、基本的にはやさしく、仕事に対しても協力的であった。
社員との1対1というシチュエーションは極度に緊張するらしく、私は嫌がられていたが、他のメンバーとのコミュニティの中ではむしろ活発で、普通の青年であれば根気が続かない仕事も地道に、着実にこなしてくれていた印象がある。それはセンターで働くメンバーの助力もあったのだろうが、なんら仕事を進めるにあたっては遜色などなかったのである。
今、世の中は白黒をはっきりさせようとしてなのか、いろいろな現象を分類しようとする。このNEETも、下手をすれば転職活動の中での空白時間が長い人を一律に偏見で括ってしまいそうで不安に思っている。
世の中には簡単に白黒つけられるような話ではすまない場合が多い。また人の能力も千差万別であり、子供もいれば高齢者もいる。自営業ではいまだに「家族総出」の仕事だってまだ存在しているはずである。
人生の一時期を切り取って白黒をつけるような判断で、一緒に働く仲間を探すのではなく、それぞれの長所を活かせる職場を考えていく余裕をお互いに見つけたい。
その意味では「予定紹介派遣」などの制度も徐々に整ってきている。お互いにメリットある情報を得ながら、さまざまなステップで「適職」、「天職」を探して欲しいと思う。
ある人は「景気が良くなってきた」と騒いでいるが、「俺のところはまったく感じない」と言う人もあり、最近の経済は日本全部が同じような流れになることはないようだ。転職市場でも同様で、地域によって濃淡がはっきりと分かれている。特に最近驚くのは東海地区の求人熱であり、明らかに求人活動が過熱している。しかも募集する職種についてもいわゆる「ヘッドハンティング」的なものから「既存職種の補充」的なものまで、多彩だ。やはり天下の名古屋。ツボイノリオも昔歌っていたが、もうすぐ日本の首都になってもおかしくないと感じられる勢いが感じられる。
しかし困ったことに、このような活況においても人材は枯渇し、ごく普通のキャリアでの募集でも紹介する人材がいない。情報が出たそばからすぐ紹介の状況が続いている。
全日本トラック協会が毎年調査している物流事業者の給与相場では名古屋圏が日本で一番給与相場が高い。かたや隣の地域である大阪圏は日本で一番給与相場が低い。(あくまで母数が限られた統計上の平均値であるが。)素人の考えでは、同じ仕事をするのなら当然給与の高い地域に移動するもの、先の調査結果に基づけば大阪圏に住む求職者が、名古屋圏に転職する、と考えがちであるが、物流業界を志望する転職者はそれがない。
「名古屋はいかがですか?」と質問しても「いやあ・・・」とやんわり拒否。
ちなみにこれは名古屋に限らず、現在居住している地域からあくまで出たくない、と考えている求職者が非常に多いのである。確かに今住んでいる地域を離れることはストレスであろうし、いろいろな面で大変と思う。しかし、住むところにこだわるがあまり、たとえば給与のアップや、やらせてもらえる仕事の広がりが得られないということは、非常にもったいないとも感じる。
転職の条件で、譲れない一線というものが誰にでもあると思うが、もし「勤務地域」のこだわりをはずしていただければ好条件で転職できる人も相当数いると感じているが、皆さんはどうだろうか。一度さまざまなこだわりを取り払い、カウンセリングを受け、求人情報を再度確認して欲しい。日本のどこかにはあなたを待っている人が、きっといるだろうから。
「物流バンクのNLF」では現場を熟知したコンサルタントが、各社のご要望に合わせて、ストーリー性のある教育・研修、また、最新の事例を交えたセミナーの企画・講演をおこなっております。
